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Blog — 2026.10.29

見慣れないzipがメールで届いたら。DMARCレポートの見方

「google.com!」で始まる名前の zip が届いたら、それはメールのなりすまし対策の報告(DMARC レポート)です。当社に実際に届いた報告を例に、ファイルの名前と中身の見方、「不合格」が並んでいたときに疑うことをまとめました。

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ある朝、「google.com!」で始まる名前の zip ファイルが、会社のメールに届きました。
送り主は Google で、本文はほとんどありません。
この記事では、この正体と、中身の見方を、当社に実際に届いたファイルを例に紹介します。

その zip は、メールのなりすまし対策の「成績表」

届いたのは、DMARC レポートと呼ばれる報告です。
DMARC は、自社のドメイン(メールアドレスの「@」の後ろ)の名前でメールが届いたとき、受け取った側が「本物か」を確かめる仕組みです。

確かめる方法は、主に2つあります。

  • SPF:そのメールが、ドメインの持ち主が決めた送り元から送られたか
  • DKIM:メールに付いた電子の署名が、ドメインの持ち主のものと合っているか

ドメインに DMARC の設定をしておくと、メールを受け取った会社のサーバーが、確かめた結果を1日ごとにまとめて送ってくれます。
それが、この zip です。

ファイルの名前で、誰からの・いつの報告か分かる

ファイルの名前は、「!」で4つに区切られています。

  1. 報告を送ってきた会社(google.com など)
  2. 自社のドメイン
  3. 期間の始まり
  4. 期間の終わり

3と4は、1970年からの秒数で書かれた日時です。
当社に届いた最初のファイルは、10月26日の1日分でした。

中で見るのは、3か所だけ

zip を開くと、XML という形式の文字のファイルが1つ入っています。
メモ帳でも開けます。
長く見えますが、見るのは次の3か所です。

  • count:その送り元から届いたメールの数
  • policy_evaluated の dkim と spf:合格(pass)か、不合格(fail)か
  • p:自社のドメインに設定している方針(none は「不合格でも止めずに報告だけ」)

dkim と spf のどちらかが pass なら、そのメールは DMARC として合格です。

当社に届いた報告を、読んでみた

Google からの報告:2通とも合格

10月26日の1日分には、2通の記録がありました。
1通は、DKIM も SPF も合格です。

もう1通は、DKIM は合格、SPF は不一致でした。
これは、Google のサービスの中で動く小さなプログラム(GAS)から送ったメールです。
送り元が Google の送信用の名前になるため、SPF では当社のドメインと一致しません。
DKIM が合格しているので、DMARC としては合格です。

レンタルサーバーの会社からの報告:6通とも合格

10月29日の1日分では、レンタルサーバーの会社4つから、まとめて報告が届きました。
4社とも、当社のメールを受け取った会社が使っているメールのサーバーです。
合わせて6通の記録があり、6通とも DKIM・SPF が合格でした。

報告を送ってくるのは、受け取った側のサーバーです。
お客様あてにメールを送ると、そのお客様が使っているサーバーの会社から、報告が届きます。

「不合格」が並んでいたら、2つを疑う

自社の送り元の登録漏れ

メールを送るサービスを新しく使い始めたのに、ドメインの設定に登録していないと、自社のメールでも不合格になります。
たとえば、メールの一斉送信のサービスや、予約システムの自動のメールです。
送り元のサービスの案内に沿って、SPF と DKIM を設定します。

見覚えのない送り元からの大量のメール

自社が送っていないのに、自社のドメインの名前で大量のメールが送られているなら、なりすましのおそれがあります。
方針が none のままだと、受け取った側は止めてくれません。
報告で自社の送り元が全部合格していると確かめてから、方針を「迷惑メールに入れる(quarantine)」「受け取らない(reject)」へ、段階を追って強めます。

メールをまとめて送る会社には、DMARC が要る

Google は2024年2月から、Google の無料のメールのアドレスに1日5,000通以上を送る送り手に、DMARC の設定を求めています。
設定がないと、メールが届かなくなったり、迷惑メールに入ったりするおそれがあります。
案内のメールやメールマガジンを送る会社は、まず設定があるかを確かめてください。

つまずき:最初は、私たちも「何これ」と思った

初めてこの zip が届いたとき、私たちも、怪しい添付ファイルではないかと身構えました。
zip の添付は、ウイルスを送る手口にも使われます。
開く前に、送り主の会社と、ファイルの名前が「会社名!自社のドメイン!数字!数字」の形になっているかを確かめると安心です。

毎日見なくていい。メールを送った前後だけ見る

報告は、ほぼ毎日届きます。
全部を開く必要はありません。
お客様あてにまとめてメールを送った前後や、新しい送信のサービスを使い始めたときに、不合格が出ていないかを見れば十分です。

私たちがお手伝いできること

私たちWy-at.Technologiesは、名古屋を拠点に、中小企業のITと技術のご相談を受けています。
「DMARC の設定があるか分からない」「報告に不合格が並んでいる」といったときは、お問い合わせからご相談ください。

出典(10月30日時点で確認)

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